誤用厳禁マナー
宴会の席で参加者が意識的に、あるいは無意識に振る舞っているマナーですが、間違っていると気づいていない部分もあります。このページでは、以外と気づかない間違ったマナーの用法についてご紹介します。
誤用:三本締め
日本の宴会では「三本締め」で、会の最後に参加者全員で手を叩いてお開きにする光景が良く見られます。
「三本締め」では最後に「三・三・三・一」と計十回手を叩きますが、この十回の拍手にはちゃんと意味があるのをご存じでしょうか。
中には「いよーっ」と大きく声を出した後に一回だけ手を叩いて締める方法(関東一本締め)がありますが、実はコレ勘違いによる誤用なんです。
なぜならば、「締め」となる拍手は十回叩く事に意味が在るからです。
「パパパン、パパパン、パパパン」とリズムで言えば「三・三・三」と九回叩きますが、三回に分けるのは三という数字が縁起のよいものであり、「割ることができない」からであると言われています。これは素数であればどんな数字でもいいという意味とも取れそうですが、リズム的に「三」が一番良いので三回叩いているのかもしれませんね。つまり、「三本締め」は縁起が良い締め方ということです。最初の九回の拍手で漢字の「九」を現わし、
そこに「パン」と一回手を叩いて「丸」とする。これでその宴会は万事丸く収まった事になる、と言われています。つまりこれは、仮にお店に迷惑を掛けるような大騒ぎをして店から追い出されるような失態を犯した場合、丸く収まっていないこの状況で「三本締め」行うのはよろしくないのです。
十回手を叩くということは、「宴会が丸く収まってよかった」事を意味しているので、「いよーっ、パン」と締めて終わりにしようとする人は
この「締め」の拍手の意味を充分に理解していないということです。ちなみに、一回だけの拍手で締めるのは「一丁締め」と呼ばれており、
格式としてはかなり落ちた締め方と言われています。
音頭を取る人
宴会の誤用として最も多いのがこの「音頭を取る人」。職場の宴会の場合、職場の上司や来賓の方にお願いする光景をよく見ますが、
これも根本的に誤りなのです。「締め」の音頭は主催者側から取るのが基本的な作法であり、例えば宴会の幹事が数人いる場合は、その幹事のメンバーから選ばなければならないのです。宴会の準備をし、宴会中には世話に務め、最後に皆に協力してもらって、つまり皆の手を借りて「ありがとうございました」、もしくは「おめでとうございます」と言って幹事の仕事を完遂した事になります。このため、音頭を取る際に「お手を拝借」という口上がお約束の台詞として認知されているのです。来賓に「拝借」させるのはよくよく考えてみれば変ですよね?最後に「みんなの手を借りて丸く収まりました」という様式的な美しさがこの「締め」の拍手なので、どれか一つが抜けても会の締めには相応しくありません。よって、宴会の幹事さんは注意しておきましょう。